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自分で食ってみて、胃袋で考える

起業してしばらくすると、まずは「これが自給自足ということか」と実感すると思います。これは食える、あれは食えない、それは不味い、これは美味いなど、自分の舌で判断し自分の胃袋で消化をするように仕事をこなしていくことになります。ですから、自分の判断力をしっかり磨くことが会社の生命力を強めることに直結してきます。

うまく行っていない経営者の決まり文句は「何かおいしい仕事ない?」です。

起業してしばらくすると、まずは「これが自給自足ということか」と実感すると思います。これは食える、あれは食えない、それは不味い、これは美味いなど、自分の舌で判断し自分の胃袋で消化をするように仕事をこなしていくことになります。

ですから、自分の判断力をしっかり磨くことが会社の生命力を強めることに直結してきます。

あの店のカレーはビシッと辛くて美味しいと言われても、甘党の自分にとっては美味しいものじゃない、もしかしたら全く食べられないかもと思うはずです。自分は甘党というフィルターは、まず自分の舌で食べて判断して得た経験的事実ですよね。そういう小さな経験的事実を通して食へのリテラシーが醸成されていくと思います。小規模な会社の経営についても同じようなことが言えます。

リテラシーが向上してくると、自分が美味しいと思うものが自然とわかるようになってきます。死ぬまでに美味しく食事ができる回数は限られており、大切にしたいものです。仕事も同じですね。限られた時間なのでやれる仕事も限られてくると思います。

胃袋で考える

自分が使える時間と仕事は大切にしたいものです。欲張りすぎても消化不良になってしまします。だんだん見るのも嫌になってしまったら本末転倒です。人間の脳というものは欲張りです。その点、胃袋は物理的な面も含めて自分の身の丈を教えてくれるし、栄養となるものを吸収し、余分なものは排泄にまわしてくれます。ハングリー精神も胃袋が教えてくれます。

何かおいしい仕事ない?

仕事を紹介してもらうということを否定しているわけでは全くないのですが、美味しいかどうかは自分の感覚でしかなく、与えてもらうものでもないのです。「そういう仕事こそ自分で作りなさいよ」と思うわけです。

書名
会社をつくれば自由になれる
出版社
インプレス/ミシマ社
著者名
竹田茂
単行本
232ページ
価格
1,600円(+税)
ISBN
4295003026
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