自分の会社を作ったら、まずはオフィスを借りる、というのは悪くない選択です。一人であるならば、月の家賃は10万円くらいまでが目途でしょうか? 立ち回り先を考慮して便利な場所に借りたいですね。まずは、オフィスの家賃と自分の給料が出るだけの売り上げが目標となります。
お金についての話は別途言及する予定ですが、「会社と自分は別人格であって財布も別」(10 会計・税務の工夫も起業すればこそ)なので、自宅の一部屋をオフィスに充てて会社に貸し、会社から自分に家賃を払う、という手もあります。家賃は個人の収入になってしまうので、税金面でのメリットはあまりありません。
家族とは離れて一人になれる、じっくり考えることができる、仕事に集中できる、仕事の客を呼べる、趣味のモノや食べ物・飲み物などがなくてその点だけは適当に不便、という場所を確保することは重要だと思います。食べ物や飲み物に関しては、オフィスの近くでは店に困らない、というのも考慮すべき点です。
なお、自転車で汗だくでオフィスまで行って、体を拭いてパンツ一丁で仕事する、などというのも一人オフィスの醍醐味でもあります。
当然、オフィスにはブロードバンド回線を引きます。最近では、モバイルデータ通信でもかなりのことができますが、完全に定額&通信量無制限の回線はあったほうが良いと思います。
とはいえ、いくら快適な仕事場だからといってオフィスに根が生えてしまってはいけません。家に帰らない、なんてのもいけません。新しい仕事はオフィスにはありません。仕事を探して歩いた分だけ仕事を見つけられる可能性が高まります。
となると重要なのは、ノマドワークが可能な態勢ですね。モバイルデータ通信と持ち歩けるノートPCは不可欠、パソコンはケチケチしないで良いものを買いましょう。結果的に長く使える可能性が高まりますし、パソコンを使うことによって得られるであろう売り上げに比べれば、パソコン+オフィスソフトなどは安いものだからです。1台ではトラブル時に仕事にならないので、複数台あってどのマシンでもすべての仕事ができるという状態が必須です。
よく、「パソコンが重くなっちゃってさぁ、、、」などとボヤくことがありますが、それでは仕事になりませんので、重くなる前に、まだ調子よく動いているうちに新しいのを買うのが、いつでも仕事ができる環境を維持するコツです。ま、10年も経過すると、パソコン代だけで100万円くらい軽く突破していて、ちょっと茫然としてしまいますが、、、。
パソコンが複数台になると、パソコン間のデータ同期が大事になりますから、Google Driveのようなクラウド・サービスなどを使って、どのパソコンからも同じように仕事のデータにアクセスできるようにしておくことも必要です。
余談ですが、そういう状況でのパソコン利用なので、メモリとCPUさえ十分であればパソコンのローカルディスクが大きい必要はありません。あとはディスプレイの解像度ですが、これは視力等にもよりますので、使いやすいものを、という感じです。もちろん、仕事だけに使う前提ですが、ちょっとパソコンを選ぶ基準が変わってきます。
小さなオフィス、複数台のパソコン、クラウド・サービス、携帯電話、定額で通信量制限のないブロードバンド回線、モバイルデータ通信機器(携帯電話で兼用もできますね)は、42/54的なワークスタイルには不可欠なツールです。
- 書名
- 会社をつくれば自由になれる
- 出版社
- インプレス/ミシマ社
- 著者名
- 竹田茂
- 単行本
- 232ページ
- 価格
- 1,600円(+税)
- ISBN
- 4295003026
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